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観たもの読んだもの聴いたものの感想、商品レビュー

オリジナル版ヒット・ソング・コレクション

ひょっこりひょうたん島 ヒット・ソング・コレクション(オリジナル版)

ひょっこりひょうたん島 ヒット・ソング・コレクション(オリジナル版)

1,2年前くらいに購入してたのですが、今更ながら聞いて好き勝手に思ったことのメモをのっけます。

リアタイで見ていた方々から絶賛されている藤村さん(初代ガバチョ)、流石、歌も上手。歌い方とか言い回しが絶妙。
「コケッコソング」「ノアの方舟」「托鉢ガバチョ」が好き。曲も名曲。

「勉強なさい」と、アルカジル王国編の「御詠歌」はリメイク版よりオリジナル版が良いと思いました。とくに御詠歌!
中山千夏さんの歌はリメイク版の方が好きかも。「魔女リカのテーマ」もリメイク版の方が断然迫力があるw
「私たちの友情」を聞いて、久里千春さん(魔女ルナ)の声がリメイク版の方が若々しく聞こえることに驚き。

柳澤眞一さん(トウヘンボク&志士)、めちゃくちゃ歌が上手い。美声。「お化け来ないでちょうだいな」、リメイク版でも歌ってほしかった。「大学とは」ポストリア編の志士ではトウヘンボクより二枚目な演技をしてらっしゃったのか。見たかったな〜。

他に、「外交の花」「立志伝中の人物」「板前ソング」「ドコンジョ婆さんのテーマ」「月娘」「ハレルヤ」が好きです。
「板前ソング」を聞いて、オリジナル版ヤッホーはドタバータよりも声が高かったことに驚き。リメイク版ではヤッホーがドスの利いた声で、ドタバータはわりと若者な印象だったので。

あと、「銅像ソング」、ランニングホーマーの声がものすごい重低音。

大研究

アンパンマン大研究

アンパンマン大研究

中学校の理科の先生・鈴木一義さんがまず論理的に科学的に回答し、やなせ御大がそれに付け足しして答えているQ&Aをメインに、アンパンマンの歴史からメインキャラの声優さんのインタビュー(各声優さんが描いたアンパンマンキャラのイラスト付き)まで乗っている本。
一発描き風の大変素敵な御大のイラストがちりばめられています。


Q&Aから判明したことメモ

アンパンマンワールド
・みんな不老不死。カバオやチビぞうは永遠に小学生。
・戸籍もなく、きっちりした肉親・親戚関係というものは存在しない。
・動物キャラは進化の段階がバラバラ。言葉を話せず四足の第三段階(チーズ、ピクルス他)、四足でも言葉を話せる第二段階(こぞうのジャンボ、ペンギンくん他)、二足歩行で服を着ている第一段階(町中でよく見るモブ、町長さん他)がある。第一段階のキャラは御大曰く「妖精」。
・ジャム&バタ等人間の姿をした者も、人間ではなく妖精(ムーミンワールドのミイやスナフキンみたいな感じか)。
・乗り物はすべてクリーンエネルギーで動く。
・お金が不要な世界なので銀行がなく、店も商売気がない。
・住所と各種の悪人は存在するので、郵便局と警察はある。
・町長は、状況によって向いている人がなる。
・小学校名は「みみせんせいの小学校」。
アンパンマンワールドがある星の名は”地球”(別世界の地球)。
アンパンマンたちが暮らしているのは、「アンパンマンワールドの”日本”」。
・色々な文字を使っているが、特に英語が多く使われている。
・おかしの国、こおりの国他、たくさんの都市国家や島が存在する。今後もどんどん増えていく。
・どの国にも王族が存在するが、あくまで呼称。身分はあるが上下関係は存在しない。
・はっきりした政治や法律は存在しない(御大曰く、善悪は子供にも分かるから)。
・他の星(クロワッサン星他)にも知れ渡っているので、アンパンマンジャムおじさんは宇宙規模で有名。アンパンマンワールドの住人は宇宙空間でも呼吸ができる。
・生きている食べ物のことを、鈴木さんは「食べ物人間」と呼称。食べ物人間は、親から生まれるのでなく突然星のように生まれる。
・パン類の食べ物人間の顔は毎日交換。
・望めばすぐ兄弟姉妹を作ることができる。
・長さや重さの単位が不明。
・「疑わないこと」が一つの約束。みんなばいきんまんの変装に簡単にだまされるのはこのせい。


☆キャラクター
・パン類キャラ(食べ物人間)は痛みを感じない。
パン工場の煙は無公害で、ススもつかず、煙突もいつもきれい。
・アンばいはまさに光と陰で、どちらかが欠けたら両方存在できなくなる。「正義の味方」と「正義の敵」。正義は悪がいないと成り立たない。そのことはお互いよく知っている。
・アンパンチはやっつけるためでなく、こらしめるために繰り出される。
・アンの古い顔は交換してすぐに消滅する。ゴミにはならない。
・ばいきんUFOは特殊な形状記憶合金(現実世界には存在しない材質)の一種でできている。
・おむこむは「おむすびは携帯食だから旅の暮らしが向いている」
・線路がなくても走れる、便利なSLマン。
・デコレーションマンの中身のクリームなど、中身(物質)を異次元から取り出せる。
ジャムおじさんがずっと独身なのはその方が自由だから ww
ジャムおじさんは本職がパン職人で、メカ作りなどは趣味。
・バタコさんは子供。
・チーズは「名犬」という犬種。
・しょく様の顔は食べられるが、顔が欠けるのはみっともなくてイヤなので食パンを配っている。
・しょく様の生まれはテーブル島のトースター山。毎日食パンを作る工場はトースター山の近くにある、誰も見たことのない幻のパン工場
・カビなので無限大の数いるかびるんるん。ゆきこんこんも同様。
ばいきんまんはカラッとした晴天が続くと弱ってしまう。
ばいきんまんは出っ歯じゃなくて、単に歯が大きい。
・やなせ御大曰く、カレーパンマンの特色は、あくまでもカレー(華麗)。


☆思わず吹いた回答
カレーパンマンのカレーは甘口?辛口? A(鈴木さん)本人は、激辛だと言っています。
しょくぱんまんは、ドキンちゃんのことが好きなのですか? A(御大)しょくぱんまんは、誰にでもやさしいのです。
ばいきんまんが、頭がいいのならなぜアンパンマンを倒せない? A(鈴木さん)ドジだからです。(御大は、「そこが可愛いところです。母性本能をくすぐりますね」とコメントしています←)


ファン歴が浅いので目から鱗の本でした。世界観とか。

英語辞典

セサミストリート英語大辞典

セサミストリート英語大辞典

古参キャラはもれなく登場する(エルモやゾーイはまだいない)し、とにかく絵が綺麗。絶版ですが都市部の図書館で見つけました。



スヌーピーの英和辞典―カラー版

スヌーピーの英和辞典―カラー版

例文が突っ込みどころありすぎて面白いです(正しくない辞典の使い方)。

極短

極短小説 (新潮文庫)

極短小説 (新潮文庫)

偶然某チェーン古本店で見つけました。 シュルツさん作『暗い嵐の番だった...』が読める超短編小説集。
冒頭で編者がPEANUTSのことにふれてもいます。

It's Tokyo, C.B! 感想

It's Tokyo, Charlie Brown (Peanuts)

It's Tokyo, Charlie Brown (Peanuts)

  • 作者: Charles M. Schulz,Vicki Scott,Paige Braddock
  • 出版社/メーカー: BOOM! Studios
  • 発売日: 2012/11/06
  • メディア: ペーパーバック
  • クリック: 7回
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ずっと気になっていた”It's TOKYO, C.B!”、ついに購入して読んでみました。


あらすじは、日本の東京で行われる野球の親善試合にアメリカ代表として選ばれ、日本に行くことになったC.B達が、着物を着たり鉄板料理やスシ・うどんを食べたり盆栽や北斎の絵を見たりと観光しつつ試合にのぞみ...というもの。




BOOM! Studios出版、「スヌーピーと幸せのブランケット」にも携わったチーム("the Schulz Studio"というらしい?)が制作した描き下ろし漫画。
同じスタッフのためか、話のノリは「スヌーピーと幸せのブランケット」と同じかんじ。
絵が丁寧、オリジナルストーリーだけどキャラクター設定等原作に忠実、オモシロ日本文化が炸裂してるという充実した内容だと思います。


巻末で、ストーリー&作画、カバーイラスト担当のヴィッキー・スコットさん、印刷担当&制作責任者のペイジ・ブラドックさんが制作にまつわるインタビューに答えてまして、
それによるとこの本は「日本人が、ピーナッツで日本に関する話を見たいと言っていたのを聞いたから制作した」という。のちのち日本語訳されるんだろーか。
"the Schulz Studio"は、原作ルールに忠実がモットーらしいです。新キャラを出さず大人を出さず。そして60〜70年代の世界観で話をつくることにこだわりがあるそうで。そうかだからこの話のP.Pはまだスヌーピーを鼻の大きい変な子供だと思っていたのか。
ヴィッキーさん曰く「次に映画を作るとしたらサマーキャンプ話」(!)






以下、ネタバレありの全編感想 ↓

・冒頭、いつものように草野球に興じるギャングたち。
・ダメダメな試合を終えて「野球シーズンがこれで終わってよかった!もし誰か”野球”って言ったらボク叫ぶからな!」とぼやくC.B。
・そんな彼のもとへ”アメリカ大統領”から手紙が届きます。「君らの野球チームが国際青少年交流プログラムの我が国代表に選ばれたので、日本の東京で開催されるオープン戦に出場して」という。
・ルーシーはなかなか信じようとしませんが、手紙が透かし入りで大統領印があると確かめられます。
・大喜びするギャングたち。
・C.Bを胴上げしますが、お約束でうっかり落っことします。
・C.Bたちがイタリアに行くと聞き間違えたP.Pが、自分とマーシーもチームに加わって一緒にイタリア(間違い)へ行くと電話してきます。
・「P.Pが加わってくれたら絶対に勝てる!」と元気づくC.Bですが、よく考えたらP.Pはリンガー(競技不正参加者)です。良心の痛みがお腹にくるC.B。
・チームメンバーではありませんがウッドストックとサリーもジャパンへついて行きます。各自荷造りをする中、サリーは「子供のうちから責任を背負わされるのはイヤ」と荷物を持っていくのを嫌がり、頭につける替えのリボンだけポケットに入れます。
・フリーダ(冒頭のみ登場)、シャーミー(最後のみ登場)、ピッグペンその他は野球チームに入っているのに連れて行ってもらえませんでした。
・飛行機に乗る前、C.Bが一行に喝を入れようとしますがお約束で誰も聞いてくれません。
・機長はスヌーピー
・試合はどうなるだろう、と考えるC.B。ライナスに「もう100回以上負けてるのに”勝てるかも”って望みを捨てない君は、ボクの知る中で一番の楽観主義者だ」と言われてお腹が痛くなります。
・旅行中、観光ガイドブックを手放さないマーシーが解説を入れてくれます。
・機長がスヌーピーで、操縦士はウッドストック(飛び方もウッドストック式)。大丈夫かこの飛行機。
・日本に到着。ハトバスに乗ってまず観光。富士山から。
・東京のビル街を見て、「ショッピングしたい!!!」と大興奮するパティ&ヴァイオレット。
・ホテルのロビーにあったグランドピアノに大興奮するシュローダー。
・ホテルのサービス(?)で、ギャングたち一人一人にKIMONOが支給され、それを着て東京の街を歩くことに。
・鉄板料理のレストランで夕食。スヌーピーがシェフコスで包丁芸を披露し、店からつまみ出されます。
・追い出されたスヌーピーウッドストックは、スシ屋に入ります。ウッドストックはスシネタのカニと戦うのに必死で、一口もありつけませんでした。
・ホテルに戻り、就寝。着物が脱げなくて悪戦苦闘するC.B。
・そして試合当日。ホテル出発前に喝を入れるC.B。やっぱり誰も聞いてくれません。
スヌーピーウッドストックは夜どこで寝ていたかというと、神社の鳥居の上でした。
・盆栽ショップを窓から覗いて、小さな庭園を見て自分が巨人になったと思って恐がり、ライナスの脇の下に隠れるサリー。とルーシー。
・そのころ犬と鳥は、スモウ道場に行ってオラフそっくりのスモウ犬(巻末のヴィッキーさんによると、オラフ本犬らしい。放浪の旅の末に日本に辿り着いたらしい)と勝負することに。全く歯が立ちません。
・ギャングたち、国立美術館北斎の絵を鑑賞。盆栽ショップで盆栽を手に入れたようです。
スヌーピーウッドストック、空腹なのでレストラン探し。スシはもうこりごりなウッドストックうどん屋へ。そしてうどんにもからかわれ、丼の中に引きずりこまれて溺れかけます。
・さていよいよ試合。意気込むC.B。ガイドブックから目を離さないマーシーが「日本文化では、ある人物が負けたとき、その人のみならず一族全体の恥になる」と解説。お腹がいたくなるC.B。
・相手チーム(シルエットのみの登場)を見て、「ホセ・ピーターソンがいる!」とP.P。そっくりさんなのか本人なのか不明。自分のことを棚に上げて「あんたリンガーになるなんて恥ずかしくないの?」と怒ります。
・おや? 空の様子が..
・試合中、活躍するのはP.Pのみというヘッポコぶり。
・誰かがものすごく野次を飛ばしてくる..一体誰だ? あれ?英語? と思ったら自分の妹だったC.B。
・野球のバットを日本刀に見立てたショーグン・スヌーピーがピッチャーマウンドに立ちます。おそらく本作一番の見せ場。刀でボールをスパッという心象イメージが格好良い。
・雨が降ってきた上、C.Bがクソボールでアンパイアをぶちのめしてしまい試合中止に。
・自分をボロクソにけなすギャングたちに向かって、C.Bは微笑みます。「ともかくボクらは負けなかった」
・「勝てなかったけど、負けもしなかった」という前向きなとらえ方で元気よく帰国したギャングたち。でもやっぱり心中複雑。(というのがオチ)
・巻末の和傘をさした三人娘(ルーシー・サリー・ヴァイオレット)のイラストが素敵。あきらかにスコットさんの絵なのにサインはSchulz。"the Schulz Studio"って意味か。




ヴァイオレットの服の色(&着物の色)とか、話がかみ合わないテンプレなルーシー/シュローダーとか、所々でさりげなくC.Bをかばってるマーシーとか、ハシを好き勝手に使うギャングたちとか見所たくさんでした。
キモノ姿のピーナッツギャング達(日本国内でのグッズやCMでけっこう目にしますが、日本人じゃない人が描いた不思議なデザインのキモノ姿)だけでも一見の価値ありかも。